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疝痛？屈腱炎？わかりづらい競走馬の病気解説まとめ

競馬新聞などを読んでいると馬が疝痛やら屈腱炎やら色々な病気にかかって戦線を離脱したというような記事が書かれている。

なんとなく病気か・・・ってぐらいしか理解できてない人もいると思うのでここで少しまとめて説明しておこう。

疝痛

馬の腹痛を伴う病気を総称していう。疝痛には便秘疝、風気疝、変位疝などがある。　（１）馬は解剖学的に、胃の容積が小さく、胃の噴門の構造上嘔吐することができない。（２）腸管が長いので固定されにくく、腸の位置が変わりやすい。（３）腸管の太い部分と狭い部分があるため、内容物がたまりやすいなど疝痛を起こしやすい構造をしている。腸管等に原因があるほか、飼養管理ミスや運動不足でも発症する。特に、変位疝（腸捻転など）は致命的である。

JRA公式サイトより

疝痛は腹痛でありかなり一般的な馬の病気の一つ。軽いものなら数時間から数日で治り出走前日に疝痛を引き起こしても翌日走れることもあるが大事を取って出走取消になることが多い。最近は予防対策が良くなっているので以前より減ってきている。

屈腱炎

エビハラや単にエビと呼ばれることもある。前肢に多く発症する。肢勢、打撲、走行中に大きな負荷がかかることなどにより屈腱に刺激が加わると炎症を起こし、エビの腹のように腫〔は〕れるところからこの名がある。治療には、物理療法、装蹄療法が行なわれるが、完治しにくい病気であり、再発しやすい。

JRA公式サイトより

競走馬には非常に多い病の一つが屈腱炎。命にかかわるような病気ではないものの長期休養を余儀なくされる馬も多い。治療費がかさむことから将来性の感じられない馬などに関しては復帰出来ないこともある。

感冒

いわゆる風邪のこと。馬の風邪は、通常この呼称を用いる。

JRA公式サイトより

人間の風邪と同様に数日から一週間ほどで治ることの多い病気。鼻水や咳の症状が見られるが治療を行えば重症化することはまれなごく一般的な病気である。熱が高くなると「熱発」と呼ばれる。

鼻出血

鼻出血には打撲等の外傷性のものと内因性のものがある。外傷性の鼻出血は短期間で治り、再発しないが、気道粘膜の毛細血管の破綻〔はたん〕や肺出血等の内因性の鼻出血は習慣性となりやすい。馬は口で呼吸できないため鼻出血を発症すると呼吸が充分にできない。従ってレース中に鼻出血を発症した馬は競走能力が充分に発揮できない。

JRA公式サイトより

非常に一般的な病気の一つで恐らく馬の病気の中では一番わかりやすい病名。一ヶ月の出走停止になる病気でであり馬の三大疾病の一つ。鼻出血は肺出血から来るものもあり治療は静養とサプリメントにて行う。近年競走馬のレベルが上がるに従って増える傾向にある。

骨折

鼻出血同様非常にわかりやすい病名が骨折。単純に折れただけなら固定して治療する病気であるが複雑骨折や皮膚を突き破るような骨折の場合は予後不良（安楽死）となるのが普通。以前予後不良は可哀想と延命治療が行われた名馬がいるが複雑骨折は治療が難しくいずれも衰弱死または最終的に安楽死となっている。

心房細動

心臓の刺激伝導系に異常を来し、一時的に規則正しいリズムを失う心臓発作の一種である。健康な馬であっても突如として発症するため、発症を予測することは難しい。レース中に発症すると影響は大きく、急激にスピードは低下する。ほとんどの例は、一時的なものであり、特に治療を行なわなくても治癒することが多い。

JRA公式サイトより

人間で言うと不整脈のようなものだと考えられる。原因不明の病で馬三大疾病の一つと言われている。

ソエ

管骨骨膜炎のこと。調教初期の若馬に多く見られる。骨が完全に化骨していない若馬に強い調教を行うと、管骨（第３中手骨）の前面で炎症を起こすことがある。初期であれば運動を軽くして、患部を冷却することにより治癒するが、重症になると腫れ、骨瘤状となり激しい疼痛、跛行を伴う。さらに重度となると骨瘤部に亀裂骨折（皿状骨折）を発症することもある。

JRA公式サイトより

ソエを発症すると強めの調教が行えないため成績が振るわないことがあるがソエを発症しているかどうか発表する必要はないため後からわかることがほとんど。命にかかわるような病ではなく深刻視されるような病ではない。

わかりづらい馬の病気まとめ

馬の病気はまだまだ他にもたくさんあるがきりがないのでよく出てくるものをまとめておいた。他の病気などについてはJRA公式サイトなどをご確認いただけると幸いである。

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